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奥田英朗『ガール』(講談社文庫) [books]

続いて、奥田さんの著書『ガール』いきます!

この本もとても楽しいお話です。世の妙齢の女性たちはこれを読んでどう思うのでしょうか。こんど身近なひとに聞いてみようと思います。

きっと、とても共感した、という反応が多いのではないかと想像します。

そうするとですね。けっきょくのところ、オトコはいつまでも少年のままで、オンナはいつまでもガールでいたい、と言うのが真実なのではないかと思うのです。

いえ、訂正します。オトコは大人になろうと思っても、いつまでも少年のままでしかいられない。オンナはいつまでもガールで痛い、失礼、ガールでいたいと。

そしてガールでいたいと思わなくなった時、そのときがオバサンへの入り口なのではないかと思います。

この、少年性、ガール性、というのは、ちょっとおもしろいキーワードのような気がします。若々しさと関係するのではないでしょうか。

ちなみに、少女ということばを使わないのは、やはり少女とガールはちがうからです。オトコの場合の少年と異なり、ガールと言うのは少女からは一回り大人になった状態です。あくまでも女性にとっては少女ではだめなのです。ガールでなくては。

などと好き勝手な妄想をしてみました。ガールのみなさま、当たっていなかったらごめんなさい。勝手な想像でした。

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奥田英朗『マドンナ』(講談社文庫) [books]

直木賞作家、奥田さんの短編集です。

自分の部署に配属されてきた若手の女性の存在が次第に気になっていく管理職のお話。

歳が20ちかくも離れていて、自分には妻も子どももいる。だから恋愛対象になるはずもなく、恋などしてはいけないということはアタマではわかっているのだが・・・・・・。

いや、いくつになってもオトコって単純だなあと共感&苦笑。結婚しててもしていなくても、思うことはおそらくそう変わらないでしょうね。

一方、この若手の女性には、そんな単純なオトコどもの気持ちなど手に取るように見透かされているという実にリアリティあふれた小説なのです(笑)。

だから人気があるんでしょうね。オトコの気持ちも、オンナの気持ちも、とても具体的なかたちで表現できる。そんな作家さんです。

最後に収録されている「パティオ」という短編もとてもよい作品です。

石田衣良さんと奥田さんの作品は、2人とも安心して読み進められる、という共通点があります。読んでいて傷つけられることがない、という意味です。

調べてみると、この2人は1960年と1959年生まれということで、同学年みたいです。

奥田さんの作品は、石田さんよりもさらに庶民的かもしれません。どちらもすばらしいのですが、石田作品が合わないという人も奥田作品は合う可能性があるかも。

最近、疲れているせいか、ほどほどに仕事をして、こういう安心して読める本を少しだけ読み、ちょっとだけ勉強する、そんな日がとてもこころが安定するような気がしてます。

やっぱり本のチカラってすごいと思うのです。突き詰めていくとコトバのチカラなのかもしれないけど、やっぱり本のチカラはみくびれない。

だって人のココロを落ち着けるというクスリにもできないことを成し遂げてくれるわけで。

このチカラを応用できないかなと真剣に考えているところなのでした。

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『ララピポ』 [books]

奥田英朗さん、2冊目に読んだのはこの本です。

タイトルは意味不明ですが、読んでいくうちにその意味が明らかになります。

内容はかなり軽い感じで、この軽さ(下ネタも)に耐えられない方もいるかもしれませんが、それを気にしなければ純粋に楽しめます。

奥田さんの本は2冊目ですが、男女問わず太めの方がよく登場してきますね・・・。そのあたりも特徴的です(笑)。


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奥田英朗『イン・ザ・プール』 [books]

最近は勉強をちょっとだけ休んでます。いちどリフレッシュして、そのときどきでやりたいと思ったことだけをやろうと。

だから気の向くままに走ったり本を読んだりしてます。今月の走行距離は現在ほぼ100キロくらいで、3ケタはひさしぶり。とくにきつくもなく、身体は調子いい。目の疲れだけはどうにもならんけど。せっかくだから120キロくらいは走りたいところです。

本の方は、奥田英朗『イン・ザ・プール』が楽しい。直木賞作家はなんとなく自分と相性がいいみたい。石田衣良さん、桜木紫乃さん、そして奥田さんと。

ぜひ読んでみてください。笑えます。

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年末年始の読書 [books]

ところで年末年始の休みで何冊か本を読みました。

ナナメ読みが多かったのですが、いちおうこんな感じです。

桜木紫乃
・『ホテルローヤル』
・『ワン・モア』
・『誰もいない夜に咲く』

ステファノ・フォン・ロー
・『小さい つ が消えた日』

齋藤 孝
・『雑談力が上がる話し方』

桜木さんの作品はかなり好きになってしまいました。『ホテルローヤル』もいい本ですが、『ワン・モア』もなかなかで、最もよく感じたのが『誰もいない夜に咲く』でした。

桜木さんの文体はとても冷静で、一見すると冷たい感じですが、中身はとてもあたたかく、このバランスが絶妙です。

『小さい つ が消えた日』は、実家にあったので読みました。どんな小さなことでも、世の中には必要なのだということですね。

『雑談力が上がる話し方』もなかなかおもしろいです。結論を出さないのが雑談で、話をまとめる必要はなく、むしろまとめてはいけないということで、興味深く読ませていただきました。明日から使ってみよっと。



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『ホテルローヤル』その2 [books]

「星を見ていた」を読みました。泣きました。桜木さんのファンになりました。

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桜木紫乃『ホテルローヤル』 [books]

図書館での予約が殺到していて、普通には借りられない本になっている『ホテルローヤル』です。武蔵野市の図書館での予約件数は、本日現在で370件。1年くらい待たないとダメでしょうね。

でも読みたいので、直木賞作品が掲載される「オール読物」を調べてみたらこちらはすぐに借りられました。なので、読みたい人はこちらがいいですよ。だって予約ゼロだし。

掲載されているのは2013年9月号です。といっても掲載されているのは「シャッターチャンス」「本日開店」「星を見ていた」の3本だけですけどね。

残りは「小説すばる」に掲載された時のものを探せばよいでしょう。単行本を借りるより圧倒的に早いです。ただ、雑誌は2年間しか保存しない図書館が多いので、それより前に掲載されたものを手に入れるのは若干手間がかかりそうですが・・・。ま、いざとなったら立ち読みで。

さて、とりあえず「シャッターチャンス」と「本日開店」を読みました。前者はそれほどおもしろいとは思えなかったけど、後者はおもしろかったですね。登場人物たちの微妙なこころの動きがとても上手に表現されていて、さすがと思わせられます。・・・とこう書いていて、もっとうまくこのおもしろさを表現できないものかと我ながら思ってしまうのですが、しかたないですね。

それでは。

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三島由紀夫『反貞女大学』 [books]

この本は「反貞女大学」と、「第一の性」というふたつの作品が収録されています。前者の目次はこんな感じです。

第1講 姦通学
第2講 軽蔑学
第3講 空想学
第4講 平和学
第5講 嫉妬学
第6講 芸術学
第7講 食物学
第8講 地理学
第9講 社交学
第10講 経済学
第11講 同姓学
第12講 整形学
第13講 尊敬学
第14講 技巧学
第15講 栄養学
第16講 狂女学

どうです。読みたくなってきたでしょう? 差別用語のオンパレードと言ってもよい本ですが、それはいちおうおいておいて、書いてあることは大変おもしろく、読み始めると笑いが止まりません。

ただし、けっして女性は読んではなりません。このブログに女性の読者がどれだけいるかはさっぱりわかりませんが(いちおう、あまり性別を意識せずに書いているつもりなので)、気をわるくされることうけあいですから。

ですから男性諸君。ぜひこの本を手にとって、おおいに三島氏のいうことに共感しましょう。日ごろの女性に対するうらみつらみを(いや別に私はないけど)この本を読んで発散してください。

・・・こんなことを書いていると、ほんとうにこのブログから女性の読者がいなくなるような気が・・・

という感じで、ここまですっかり三島氏の文体に影響されてしまっているこの記事であります。

この本は、ちくま文庫です。ちくま文庫からは、『三島由紀夫レター教室』という本も出ています。前にブログでも書いたかな、と思ったら書いていなかった。こちらもとてもおもしろい本ですよ。おススメ。

タグ:反貞女大学
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三島由紀夫『音楽』 [books]

音楽というのは、ある事柄の比喩なのですが、前に書いた『美徳のよろめき』とあわせて、やはり彼の書くものには天才的なものを感じさせられます。

「音楽」そのものは、ちょっとエッチな話なのですが、まあそれはいいとして、小説全体を貫く精神科医からみた洞察力とでもいうんでしょうかね(←日本語おかしい。あとで直します)、どうしてこんな文章が書けるのかと、三島作品を読むといつも思います。

すごい、のひとこと。

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『マタニティ・グレイ』 [books]

ひさしぶりに石田さんの作品を読みました。

いや、それにしてもよく妊婦さんの話が書けるなあと思いますね。さすがの一言です。

とはいってもかなり頻繁に外食をする登場人物たちにはやや違和感を感じてしまいましたけどね。節約しなくちゃってセリフがたくさんでてきてるのにもかかわらず、なので[あせあせ(飛び散る汗)]

まああまり所帯じみた生活を描いてしまうと、それはそれで石田さんのよいところが消えてしまうような気もするので、ある程度はしかたないのかな、とも思います。

そろそろIWGPシリーズがまた読みたくなってきました。続編はまだかな?


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