SSブログ

山で迷わないための方法論⑥ 「次の目的地までの時間を計ろう」 [やま]

第6回 「次の目的地までの時間を計ろう」

登山道かどうかを見極めるポイントについては第4回でお話ししました。でも山を歩いていると、けっこうしっかりしていて登山道と見分けがつかない道というのが必ずでてきます。このような場合は(戻る可能性も考慮にいれつつ)正しそうなほうを選ぶしかないわけですが、そういうこともあるので、やはりこれだけやれば絶対に迷わない、という方法はないのかもしれません。

したがって、最終的にはどうやってリスクを(極限まで)減らしていくか、ということになっていきます。今回は「時間」について考えてみましょう。

さて、山に行くとき、どんなひとでも少なくとも簡単なスケジュールは立てていくと思いますが、ここで提案したいのは、もうちょっと細かな時間管理です。

登山口に着いたら、そこから次の目的地(休憩地点)まで地図上では何分かかり、自分の足だと何分かかるかを認識し、途中でもそれを考えながら進みます。これを目的地に着くたびに繰り返していくというものなのですが、いかがでしょうか。やっていますか?

けっして難しいものではありませんが、けっこう一筋縄ではいかないところがあります。たとえば、

・1人なのか、2人なのか、グループなのか
・走るのか、歩くのか
・複数(グループ)で行く場合、相手方の経験、体力(性別・年齢)はどれくらいか
・初めての山か慣れている山か

などによって大きく変わってくるからです。
ちなみに私の場合、昭文社の『山と高原地図』のコースタイム(地図上の○から○まで)に対してどれくらいの割合で進めるかの目安として、だいたい次のような基準をもっています。

①1人で走る場合 → 30~50%
②2人またはグループで走る場合 → 45~60%
③1人で歩く場合 → 55~75%
④2人で歩く場合 → 70%~100%
⑤グループで歩く場合 → 90~110%

もっとも時間の計算が確実なのは、慣れた山をひとりで走るときです。だいたいコースタイムの30%を目安にしています。これに対して、もっとも時間が読めないのはグループで歩く場合です。とくに会社の仲間でハイキングに行くような場合、年齢差も体力差も非常に大きいですから、そういうときはフォローが必要になる可能性がある人はだれなのか、その人はどれくらいで歩けそうか、ということを考えておかないといけません。

さて、自分なりの時間感覚をつかんでおくと、たとえばコースタイムの80%くらいで着くはずなのに、110%になっても着かないような場合、そこで何かがおかしいと気づくかもしれません。

だれもが間違うような道があったとしても、時間の管理をしておけば、時間で気づくこともできます。

これも簡単なので、ぜひやってみてくださいね。

nice!(0) 

nice! 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。