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『毎日トクしている人の秘密』 [books]

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2月に出たばかりの新刊です。図書館にリクエストしたら買ってくれた。ラッキー。
買わずして新品の本を読めるというのはなかなかありがたいことです。

著者は精神科医の名越さん。章立ては、こんなかんじ。

第1章 不安を減らせば楽になる  
第2章 私の感覚は、嘘かもしれない
第3章 付き合う相手で8割決まる
第4章 思想を育てる

さて、読み進めていくと、なぜか、デジャブ感が。とくに第1章の不安を減らすことについては、そういえば小池龍之介さんの本でも同じようなことが書かれていました。どうやって不安を減らしていくかと。そんな感じ。この方は精神科医なのだけど、お坊さんと同じようなことを言っていて、なんだかおもしろいですね。

ちなみに小池龍之介さんの本では、『考えない練習』がわかりやすいです。この方もけっこうおもしろいんだよね。先日、AERAのバックナンバーで「現代の肖像」に出ていたのを読んだのだけど、合わせて読むのがおススメ。ちょっと他のところには出てきていない彼の姿が(学生のころとか)描かれていて、びっくりするところもあるかも。

そんなわけで本題に戻りますが、第1章、第2章ととても読みやすくて、どんどん読めちゃいます。興味深かったのは第2章の「力量は積み重ならない」という項目のところ。
ランナーの練習は日々コツコツ、というのが常道でしょうけど、これを日々積み上げ型のトレーニングとすると、その対極として、まったく積み上げることをせず、はじめる前からすべてを身体全体で会得して身につけてしまう、そんな方法もあるのではないか、ということが書かれています。

積み上げ型のトレーニングには代償があって、強くなるけれどもそれは鈍くなるということでもある、と。たとえば、トレーニングを続ければ重いダンベルを持ち上げることができるけれども、その過程で確実に重さへの感覚が鈍くなるということです。

強さはしばしば鈍さにつながっている。だから感覚を鈍くせず、その幅を広げていく。感覚世界を深めるように、強くなる。

そんなことがいいのではないかと書かれてます。

いや、深いです。哲学的です。そして第3章、第4章と読み進めていくのだけど、私には第4章はさっぱりわかりませんでした。思想、哲学を学んでないとわかりません。そんな感じです。

いろいろ考えていくと、やっぱりそっちにつながるんだなあと思った本でした。
哲学は40代に入ってから勉強したいのだけど、いまはちょっとまだ早いみたい(笑)。

軽く読める本なので、気が向いたらぜひお手に取ってみてください。


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