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『チェーホフ 短篇と手紙』 [books]

翻訳ものはしばらく敬遠していたのだけど、なんとなく手に取ってみる気になったのがこの本。

外国語を日本語に訳する過程で、どうしてももともとのニュアンスが失われてしまうから、という理由で翻訳ものは読んでいなかったわけですが、あまりそのあたりは深く考えずに読んでみようと思ったのでした。

で、チェーホフです。ええと、一言でいうと笑えます。笑

たとえば「たわむれ」という作品はこんな感じです。

ある日、2人がデートしています。文章からは付き合っているのかどうかはわかりません。でもデートには行くという微妙な関係かな。

2人は高い丘の上にいます。ふと見ると、近くにはソリが。男は一緒に滑ろう、と誘います。しかし女は怖いからいや、と、本気で答えます。相当怖そうです。

それでも男の誘いに根負けした女は、しぶしぶ滑ります。そして2人とも相当怖い思いをします。

滑り終える途中(相当な恐怖のなか)、男は、ふと「僕 あなたを 愛しています ・・・」とささやきます。

女は死ぬかと思いながら降りてきて、もう乗らない、と言います。しかししばらくして冷静になってみると、なにか声が聞こえたような気がしてきました。

そこで、「あの、もう一度・・・滑りません?」と女。

2人はまた滑り下ります。男はまた同じことをいいます。女は恐怖におびえながら滑っているので、本当に声が聞こえたのかどうかやはりよくわかりません。

そこで「そり滑りが気にいったんですもの」といって、また誘います。

男はまた言います。女は恐怖でまたよくわかりません。

そんなこんなで、2人は毎日丘の上に滑りにいくことになります。

まだ続きますが、そんな話。なんだかおかしいです。

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